高齢のうさぎさんへの牧草の与え方|シニアうさぎが食べやすい牧草を探す方法

「昔はあんなに牧草を食べていたのに、最近はあまり食べなくなった」

高齢のうさぎさんと暮らしていると、そんな変化を感じることがあります。

若い頃は喜んで食べていた一番刈りのチモシーを残すようになったり、以前好きだった牧草に見向きもしなくなったり。

飼い主さんからすると、

「年齢のせいなのかな?」

「牧草を食べないけど大丈夫?」

「このままペレットばかりになったらどうしよう」

と、不安になってしまいますよね。

でも、ここで大切なのは、「昔食べていた牧草を、もう一度食べさせなければ」と頑張りすぎないことです。

高齢になったうさぎさんには、高齢になったうさぎさんなりの「食べやすさ」があります。

今まで食べていた牧草にこだわるのではなく、今のその子が食べられる牧草を探してあげる。

それも、高齢うさぎさんの食事を支える大切な方法だと私は考えています。

シニアうさぎが牧草食べない

高齢になると、牧草の好みが変わることがあります

うさぎさんは、もともと食べ物の好き嫌いがはっきりしている子も少なくありません。

しかも、年齢を重ねると、

  • 硬い牧草を食べにくくなる
  • 太い茎を残すようになる
  • 柔らかい部分だけを選ぶ
  • 今まで好きだった牧草を食べなくなる
  • 季節や体調によって食欲に波が出る

といった変化が見られることがあります。

もちろん、急に牧草を食べなくなった場合は「年齢のせい」と決めつけてはいけません。

歯のトラブルや口の痛み、胃腸の不調などが隠れていることもあります。

特に高齢のうさぎさんで、食欲そのものが落ちた、うんちが減った、元気がないという場合は、牧草選びだけで様子を見ず、早めに動物病院へ相談してください。

そのうえで、病気などの治療と並行して「どうしたら今のこの子が牧草を食べやすくなるか」を考えていきましょう。

「8歳になって牧草を食べなくなった」という声

実際に、うさぎ畑にも高齢のうさぎさんについて、たくさんのご相談やレビューが届いています。

ある飼い主さんからは、8歳になったうさぎさんについて、

「8歳になり、牧草を食べなくなって奥歯が伸びて来てしまい、こまっていました」

という声がありました。

そこで、うさぎ畑の茶葉の多いチモシーを試したところ、

「今、こちらの牧草にしたらとても良く食べてくれて本当に感謝です」

とのこと。

もちろん、すべての高齢うさぎさんが同じ牧草を食べるわけではありません。

でも、このような声から私が感じるのは、「高齢だから牧草を食べられなくなった」と諦める前に、牧草の種類を変えてみる価値があるということです。

8歳で歯の悩みが出てきたうさぎさんも

別の飼い主さんからは、8歳のホーランドロップについて、こんな声も届いています。

歯根が上下とも伸びてしまい、今まで好んで食べていたものが、ことごとく食べられなくなった。

他の牧草もいろいろ試したけれど、なかなか食べてくれるものが見つからない。

そんな状況で、茶葉の多いチモシーのサンプルを与えたところ、

「サンプルはあげた瞬間にモシャモシャと!!」

と食べてくれたそうです。

高齢になると、単純に「好き嫌い」だけではなく、口の中の状態によって、食べやすい牧草と食べにくい牧草が変わることがあります。

太くて硬い茎は食べにくい。

でも、細くて柔らかい葉の部分なら食べやすい。

そういうこともあります。

だからこそ、牧草を選ぶときは「一番刈りだから」「チモシーだから」だけで決めるのではなく、実際にその子が食べるかどうかを見てあげることが大切です。

高齢うさぎさんには「イタリアンライグラス」も選択肢

「チモシーを食べなくなったら、もう牧草は無理なのかな」

そんなことはありません。

牧草には、チモシー以外にもさまざまな種類があります。

その中でも、私が高齢うさぎさんの飼い主さんからよく聞くのが、**イタリアンライグラス(イタライ)**です。

うさぎ畑にも、

「生後11年になる高齢うさぎです」

という飼い主さんからレビューが届きました。

そのうさぎさんは、2年前から柔らかいチモシー、アルファルファ、オーツヘイなどを試してきたものの、季節の変わり目になると、ほとんど食べなくなってしまったそうです。

ペレットに頼るしかない日々が続き、病院で注射や強制給餌になることも繰り返していたとのこと。

そんな中、うさぎ畑のイタライを試していただきました。

すると、

「大正解!でした」

という嬉しいご報告。

さらに、

「市販のチモシーとうさぎ畑のイタライを混ぜたら、日頃食べないチモシーまで食べてくれました!」

という声もいただきました。

これは高齢うさぎさんの牧草選びを考えるうえで、とても興味深い例だと思います。

最初から「チモシーだけを食べてもらう」のではなく、食べてくれる牧草を入口にして、他の牧草にも興味を持ってもらう。

そんな方法もあります。

オーツヘイが好きな高齢うさぎさんも

もう一つ、試してみたい牧草がオーツヘイです。

実際に、うさぎ畑では10歳のうさぎさんが、青々としたオーツヘイを喜んで食べてくれたという声も届いています。

また、TikTokでも、

「介護してからは特にオーツヘイ一択でした」

という飼い主さんの声がありました。

高齢になってから、オーツヘイを好んで食べるようになった子もいるようです。

ただし、オーツヘイがすべてのうさぎさんに合うという意味ではありません。

「チモシーは食べないけど、オーツヘイなら食べる」

「オーツヘイも食べなくなった」

というように、うさぎさんによって好みは本当にさまざまです。

だからこそ、最初から一種類に決めつけないこと。

チモシー、イタリアンライグラス、オーツヘイなど、食べられる牧草の候補をいくつか持っておくことをおすすめします。

「食べる牧草」を探すことは、甘やかすことではありません

高齢のうさぎさんになると、

「好きなものばかり与えていいの?」

と悩む飼い主さんもいると思います。

私も、牧草農家として「牧草をしっかり食べてほしい」という気持ちはあります。

でも、食べない牧草を目の前に置き続けるだけでは、うさぎさんも飼い主さんも苦しくなってしまいます。

ある8歳のうさぎさんは、牧草を食べなくなり、奥歯が伸びてきたため、飼い主さんがとても困っていました。

また、11歳のうさぎさんは、季節の変化で牧草をほとんど食べなくなることがありました。

10歳のうさぎさんでは、食欲が落ちている中で、生野菜を何とか食べてくれたことに、飼い主さんが「美味しそうに食べる姿に泣きそうになりました」と話してくださいました。

こうした声を聞くたびに思います。

「食べてくれるものを探す」というのは、甘やかすことではありません。

その子が食べられるものを探し、食べるきっかけを作ってあげることも、飼い主さんにできる大切なことだと思います。

高齢うさぎさんの牧草選びで試してほしいこと

では、実際に牧草を食べなくなってきたら、どうすればいいのでしょうか。

1.まずは牧草の種類を変えてみる

チモシーを食べないからといって、牧草そのものを諦める必要はありません。

イタリアンライグラスやオーツヘイなど、別のイネ科牧草を試してみましょう。

同じ牧草でも、香り、葉の多さ、茎の太さ、柔らかさなどによって、食いつきが変わることがあります。

2.硬さだけでなく「香り」にも注目する

袋を開けたときに、牧草の香りがしっかりするか。

これは、牧草選びの一つのポイントです。

うさぎさんは鼻を使って食べ物を選びます。

実際に、

「香りがよくモグモグ美味しそうに食べた」

「香りが素晴らしく、牧草は柔らかいので喜んで食べている」

という声も届いています。

「硬い・柔らかい」だけではなく、「香りが好きか」という視点も持ってみてください。

3.最初は少量から試してみる

新しい牧草をいきなり大量に購入すると、

「食べなかったらどうしよう……」

という不安がありますよね。

特に高齢のうさぎさんは好みが変わりやすいため、まずは少量のお試しから始めるのも一つの方法です。

実際にうさぎ畑でも、サンプルを試したことがきっかけで、

「ものすごく食いつきがよかった」

「今まであげていた牧草はほとんど食べてくれなかった」

という飼い主さんから、その後に本商品をご注文いただくことがあります。

4.今までの牧草に少し混ぜてみる

いきなり全部を新しい牧草に変えるのではなく、今まで食べていた牧草に少しずつ混ぜる方法もあります。

11歳のうさぎさんの飼い主さんからは、イタライと市販のチモシーを混ぜたところ、普段食べなかったチモシーまで食べてくれたという嬉しい報告がありました。

「新しい牧草だけを食べさせる」のではなく、食べる牧草をきっかけに、食べられる種類を増やしていく。

これは、高齢うさぎさんの牧草選びでは特に大切な考え方だと思います。

「牧草を食べない=年齢のせい」とは限りません

最後に、これはとても大切なことなのでお伝えしておきます。

高齢になって牧草を食べなくなったとき、

「もう歳だから仕方ない」

と決めつけないでください。

歯の問題、口の痛み、胃腸の不調などが原因になっている場合があります。

実際に、うさぎ畑にも「不正咬合で牧草を食べたがらない」というご相談がありました。

その子はイタライに最初は強い興味を示してくれたものの、食べにくさがあったため、飼い主さんは歯の処置をしてから再度試す予定とのことでした。

牧草を食べないときは、

「どの牧草なら食べる?」

だけではなく、

「なぜ食べにくくなったのかな?」

という視点も大切です。

特に、急に食べる量が減った、牧草だけでなくペレットや野菜も食べない、うんちが明らかに減った、元気がないなどの変化がある場合は、牧草を変えるだけで様子を見ず、動物病院に相談してください。

高齢うさぎさんだからこそ、「食べられる牧草」を探してほしい

若い頃は何でも食べていたのに。

前は大好きだったチモシーなのに。

最近は硬い部分を残すようになった。

そんな変化が出てきたら、飼い主さんとしては心配になると思います。

でも、そこで「もう牧草は食べない子なんだ」と諦める必要はありません。

チモシーがダメなら、イタリアンライグラス。

イタライがダメなら、オーツヘイ。

硬いものが難しそうなら、柔らかい牧草。

それでも難しければ、牧草の状態や食べ方を見直してみる。

そして必要であれば、獣医師に歯や体調を診てもらう。

うさぎさんの年齢や体調に合わせて、少しずつ選択肢を探していきましょう。

私は、うさぎ畑を始めてから、たくさんの「牧草を食べない」という声を聞いてきました。

そのたびに思うのは、

「牧草を食べない子」がいるのではなく、「まだその子が食べられる牧草に出会っていないだけかもしれない」

ということです。

もちろん、すべてのうさぎさんに当てはまるわけではありません。

それでも、食べることを諦める前に、もう一種類。

もう一つの香り。

もう少し柔らかい牧草。

そんなふうに選択肢を増やしてみてください。

高齢になったうさぎさんが、もう一度おいしそうに牧草を食べる姿。

その姿を見られたときの飼い主さんの安心した気持ちは、私たち農家にも伝わってきます。

うさぎ畑は、そんな「食べる」を探す飼い主さんのお手伝いができる農家でありたいと思っています。

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