うさぎさんは牧草をどれくらい食べますか?|1日の牧草量と食べないときの考え方
「うちの子、牧草をあまり食べていない気がします」
うさぎ畑には、こんな相談がよく届きます。
ペレットはすぐに食べる。
野菜も大好き。
おやつも欲しがる。
でも、牧草を見ると、あまり減っていない。
そんな姿を見ると、
「牧草って、1日にどれくらい食べればいいの?」
「うちの子は食べる量が少ないけど大丈夫?」
「1kgのうさぎなら100gくらい食べるって聞いたけど……」
と気になりますよね。
そこで今回は、うさぎさんの牧草を食べる量について、うさぎ畑に実際に届いた飼い主さんの声を紹介しながらお話しします。

1kgのうさぎさんなら、牧草100gが目標?
私は、うさぎさんの牧草を考えるとき、ひとつの目安として、
体重1kgのうさぎさんなら、乾燥牧草を1日100g程度
という数字を考えることがあります。
ただし、これは「すべてのうさぎさんが必ず100g食べなければいけない」という意味ではありません。
年齢、体格、活動量、体調、牧草の種類などによって、食べる量は変わります。
そもそも、獣医学的には「体重1kgなら乾燥牧草100g」という一律の基準よりも、良質な牧草をいつでも食べられる状態にしておくことが基本とされています。成うさぎの食事では、牧草が食事の大部分を占めることが推奨されています。
ですから、
「100g食べなかったからダメ」
と考える必要はありません。
100gは、あくまで「牧草をしっかり食べてほしい」ということを考えるための、ひとつの目安として考えてください。
乾燥牧草100gは、かなりの量です
ここで注意したいのが、
乾燥牧草100g=100gの野菜
ではないということです。
乾燥牧草は非常にかさがあります。
実際に100gを袋などに入れてみると、
「こんなにあるの?」
と驚くくらいの量になることがあります。
大人が両手で抱えるくらいの牧草、とイメージすると分かりやすいかもしれません。
そして、うさぎさんは牧草を一度に100g食べるわけではありません。
朝に少し。
昼に少し。
夕方に少し。
夜にまた食べる。
というように、一日の中で何度も牧草を口にします。
獣医療の情報でも、うさぎは牧草を頻繁に少しずつ食べる動物であるため、牧草は常に食べられる状態にしておくことが推奨されています。
「100g食べたか」よりも、毎日の変化を見る
牧草の量を測ることは、一つの方法です。
でも、私は飼い主さんに、
「何グラム食べたかだけを気にしすぎないでください」
ともお伝えしたいです。
なぜなら、うさぎさんによって牧草の食べ方が違うからです。
同じ100gでも、牧草の種類によってかさが違います。
葉が多い牧草と、茎が多い牧草でも違います。
細かい牧草と長い牧草でも違います。
そして、年齢や体調によっても食欲は変化します。
だからこそ、
「昨日より食べている?」
「先週より減っていない?」
「牧草を食べる時間は変わっていない?」
といった普段との比較がとても大切です。
「以前より牧草を食べる量が増えた」という声
実際に、うさぎ畑のGoogle口コミには、
「他の子に比べるとすごく少ないですが、以前より牧草の食べる量も増えてきて嬉しい限りです」
という声があります。
私は、この「以前より増えた」という部分がとても大切だと思っています。
「100g食べたかどうか」だけではなく、
その子にとって、以前より食べる量が増えたのか。
そこを見る。
これは牧草を食べないうさぎさんと向き合うとき、とても重要な視点です。
牧草をほとんど食べない子もいます
うさぎ畑には、
「うちの子は小さい頃から牧草をあまり食べません」
という相談もたくさん届きます。
Instagramには、
「小さい頃から草を食べなくてずっとペレットだけです」
という飼い主さんの声もありました。
また、
「3歳のロップイヤーですが、小さい時から牧草をあまり食べてくれない子で、今も牧草ペレットを食べさせています」
という声もあります。
牧草を食べてくれないと、
「もうこの子は牧草を食べない子なのかな」
と諦めたくなるかもしれません。
でも、そこで終わりにしないでほしい。
チモシーがダメなら、イタリアンライグラス。
それもダメなら、オーツヘイ。
柔らかい牧草。
香りの強い牧草。
葉の多い牧草。
いろいろ試してみる価値があります。
「ほぼ完食」という嬉しい声も
うさぎ畑のレビューには、
「いつも食べてるチモシーは、捨てる量の方が多いのですが、『茶葉多いチモシー』はとっても美味しいみたいで毎日ほぼ完食してくれてます!」
という声が届いています。
牧草を捨てる量のほうが多かった子が、ほぼ完食するようになった。
飼い主さんからすると、本当に嬉しい変化ですよね。
牧草の種類を変えるだけで、食べる量が変わることがあります。
だから、
「うちの子は牧草を食べない」
と決めつける前に、
「うちの子が食べる牧草はどれだろう?」
と考えてみてください。
「牧草をたくさん食べる」ことを目指したい理由
では、なぜ牧草をたくさん食べてほしいのでしょうか。
その大きな理由の一つが、牧草に含まれる食物繊維です。
うさぎさんは食物繊維を多く含む食事を必要とします。
長い繊維は消化管の動きを保つうえで重要で、牧草を中心とした高繊維の食事が推奨されています。
また、牧草を食べることは、うさぎさんの歯を使う機会にもなります。
うさぎさんは歯が一生伸び続ける動物なので、食事内容や歯の状態を考えるうえでも、牧草をしっかり食べることは大切です。
だから私は、
「できるだけ牧草を食べる生活」
を目指してほしいと思っています。
「牧草に食べすぎはあるの?」
よく聞かれる質問です。
健康な成うさぎの基本的な食事では、良質なイネ科牧草は基本的に自由に食べられるようにしておくことが推奨されています。
つまり、
「牧草を食べすぎるから減らさなきゃ」
と考えるより、
「いつでも牧草を食べられるようにしておく」
ことを基本に考えます。
ただし、これは「どんな牧草でも無制限に与えてよい」という意味ではありません。
牧草の種類によって栄養成分が違いますし、子うさぎ、妊娠・授乳中、高齢、病気療養中などでは食事内容が変わることがあります。
特に治療中や体重維持が必要なうさぎさんは、自己判断で食事を大きく変えず、獣医師に相談してください。
牧草の量を見るなら「ウンチ」も一緒に見てみる
牧草をどれくらい食べているか気になるとき、私が飼い主さんにおすすめしたいのが、
ウンチを見ること
です。
牧草を食べる量が変わると、ウンチの大きさや量に変化が出ることがあります。
実際にInstagramでも、
「牧草の摂取量が少ないと、うんちの大きさもバラツキがあり、困っています」
という飼い主さんの声がありました。
また、
「うんちの大きさは、繊維質の摂取量と比例するので、一喜一憂しています」
という声もあります。
もちろん、ウンチの大きさだけで牧草摂取量や健康状態を判断することはできません。
でも、
「いつもより小さい」
「明らかに数が減った」
「食べる量も減っている」
という変化が重なった場合には、注意して見てあげたいところです。
牧草を食べる量が減ったら、まず「好き嫌い」だけを疑わない
ここはとても大切です。
昨日まで普通に牧草を食べていたうさぎさんが、急に食べなくなった。
そんなとき、
「この牧草に飽きたのかな?」
と考えてしまうかもしれません。
もちろん、牧草の好みが変わった可能性もあります。
しかし、歯の痛みや消化器のトラブルなどが原因で食べなくなっている場合もあります。
うさぎの消化器疾患では、食物繊維不足や歯の病気などが食欲低下や胃腸の動きの低下につながることがあり、食べない・ウンチが減るといった変化は早めの受診が必要なサインです。
特に、
- 牧草だけでなくペレットや野菜も食べない
- ウンチが明らかに減った
- ウンチが小さくなった
- 元気がない
- 痛そうにしている
- 体重が減っている
という場合は、「牧草の種類を変えて様子を見よう」だけで済ませないでください。
早めに動物病院へ相談しましょう。
「食べる牧草」を探すことが、食べる量を増やす近道になる
では、牧草をあまり食べない場合、どうすればいいのでしょうか。
私はまず、
牧草の種類を変えてみる
ことをおすすめします。
例えば、
チモシー。
イタリアンライグラス。
オーツヘイ。
ウィートヘイ。
その他のイネ科牧草。
同じ「牧草」でも、香りや食感、硬さはそれぞれ違います。
実際にうさぎ畑のレビューでは、
「普通のチモシーは全然食べないのですが、こちらのサンプルを試しに頼んだらスゴイ食いつきが良かった」
という声があります。
また、
「今まで牧草の食い付きが悪かった4ヶ月の子うさぎが、サンプルを食べてくれた」
という声も。
「牧草を食べる量を増やしたい」と思ったら、まずはその子が喜んで食べる牧草を探す。
これはとても大切なことです。
高齢になると、食べる量が減ることもあります
年齢も、牧草を食べる量に関係します。
うさぎ畑には、
「8歳になり、最近牧草を食べなくなった」
という飼い主さんの声があります。
また、Instagramには、
「年齢を重ねると、どうしても1番刈りの量が減ってくると思います」
という飼い主さんの声もありました。
高齢になると、歯や口の状態、体力などによって、若い頃と同じようには食べられなくなることがあります。
そんなときは、
「100g食べなければ」
と数字だけを追いかけるのではなく、
「今のこの子が食べられる牧草を探す」
ことが大切です。
柔らかいチモシー。
イタリアンライグラス。
オーツヘイ。
葉が多い牧草。
その子が食べやすいものを探していきましょう。
「牧草の量」だけでなく「食べ方」を観察する
牧草をどれくらい食べたかを見るとき、もう一つ見てほしいことがあります。
それは、
「どんな牧草を選んで食べているか」
です。
葉っぱばかり食べる。
茎を残す。
柔らかい牧草なら食べる。
香りの強い牧草なら食べる。
新しい牧草だけ先に食べる。
こうした食べ方には、その子の好みが表れています。
うさぎ畑にも、
「硬い茎をあまり食べない子なのですが、たっぷりファイバー乾燥イタライは、葉っぱよりも茎の方が好きなくらいポリポリ食べてくれます」
という、とても面白いレビューが届いています。
同じ「牧草」でも、うさぎさんによって好みは本当に違います。
だからこそ、
食べない部分を無理に食べさせるより、まず食べる部分を見つける。
そこから牧草選びを考えてみてください。
牧草は「食べる量」だけでなく「食べ続けられること」が大切
牧草は一日だけたくさん食べればいいものではありません。
毎日食べるものです。
だから、
「今日は100g食べた!」
よりも、
「毎日、牧草をしっかり食べる習慣がある」
ことを大切にしたいと思っています。
そのためには、
- いつでも牧草がある
- 新鮮な牧草に交換する
- 牧草の種類をいくつか試す
- うさぎさんの好みを知る
- ペレットやおやつとのバランスを考える
- 食べる量の変化を毎日観察する
といったことが大切です。
特にペレットは牧草より嗜好性が高く、食べすぎると牧草を食べる量が減ってしまうことがあります。ペレット量は年齢や体格、製品によって異なるため、製品表示や獣医師の指示を参考にしてください。
牧草を食べる量が少なくても、焦りすぎないでください
「1kgだから100g食べてほしい」
そう思うと、牧草が減っていないことが怖くなってしまうかもしれません。
でも、まず見てほしいのは、
その子のいつもの食べ方です。
昨日と比べてどうか。
先週と比べてどうか。
ウンチはいつも通りか。
体重は維持できているか。
元気はあるか。
ペレットや野菜は食べているか。
こうした情報を合わせて見ていきましょう。
「100g食べないからダメ」ではありません。
逆に、「100g食べているから絶対に大丈夫」とも言えません。
数字は大切な目安ですが、数字だけではうさぎさんの健康状態は判断できないからです。
うさぎさんが食べる牧草を、できるだけたくさん
私は牧草農家なので、もちろん、
「うさぎさんには牧草をたくさん食べてほしい」
と思っています。
でも、それは、
「100g食べなさい」
ということではありません。
私が飼い主さんに伝えたいのは、
「その子が食べられる牧草を、できるだけたくさん食べられる生活を作ってほしい」
ということです。
チモシーを食べるならチモシー。
イタリアンライグラスならイタライ。
オーツヘイならオーツヘイ。
柔らかい牧草なら柔らかい牧草。
最初は少量でもいい。
サンプルでもいい。
食べてくれる牧草を探してみる。
そして、そこから少しずつ牧草を食べる量を増やしていく。
それでいいと思っています。
まとめ|牧草は「何グラム」より「毎日食べる習慣」
うさぎさんが1日にどれくらい牧草を食べるのか。
気になりますよね。
体重1kgのうさぎさんなら、乾燥牧草100g程度を一つの目安として考えることはできます。
ただし、それは絶対的な基準ではありません。
現在の獣医学的な飼養情報では、良質なイネ科牧草をいつでも食べられる状態にしておくことが基本です。成うさぎの食事では、牧草が大部分を占めることが推奨されています。
ですから、
「100g食べたか?」
だけを見るのではなく、
「毎日、牧草を食べているか?」
を見てあげてください。
そして、
「以前より食べる量が減っていないか?」
も大切です。
牧草を食べない。
牧草の量が急に減った。
ウンチが小さくなった。
ウンチが減った。
そんな変化があれば、牧草の好みだけではなく、歯や消化器などの体調も確認してください。
うさぎ畑に届いた声の中には、
「以前より牧草を食べる量も増えてきて嬉しい」
という飼い主さんもいました。
一方で、
「今までの牧草はほとんど食べてくれない」
という声もあります。
だからこそ、
「牧草を食べない子」ではなく、「まだ食べる牧草に出会っていない子」
と考えてみる。
チモシーだけでなく、イタリアンライグラスやオーツヘイなど、いろいろな牧草を試してみる。
そして、その子が毎日食べられる牧草を見つける。
それが、牧草を食べる量を増やすための第一歩だと思います。
牧草は、うさぎさんの毎日の食事です。
だからこそ、
「何グラム食べたか」だけではなく、「今日もおいしそうに牧草を食べているか」
を、ぜひ見てあげてください。
うさぎ畑は、そんな「食べる牧草」を探している飼い主さんのお手伝いができる農家でありたいと思っています。
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