チモシー1番刈りと2番刈りは、どちらが良いうさぎ牧草ですか?

チモシー1番刈りとは

チモシー1番刈りとは、栽培する畑で種をまいて発芽し、背が高く成長したチモシー牧草を 最初に収穫するタイミング(出穂期) で刈り取ったものを指します。

1番刈りは生育期間が長く、太陽光をたっぷり浴び、土壌の栄養分をしっかり吸収しながら育つため、茎や葉がしっかりしており、豊富な 食物繊維 を含んでいます。

繊維質が多い分、少し硬めで噛みごたえのある牧草になります。

ただし、外国産(アメリカやカナダなど)のチモシーは広大な畑で一斉に収穫された後、畑に広げて自然乾燥させるケースが多くあります。

そのため太陽光による退色で茶色っぽくなり、香りも弱くなってしまうことがあります。

一方、うさぎ畑のやわらかソフトチモシー は、収穫したその日に乾燥機で一気に乾燥させることで、青々とした緑色を残し、香りも濃厚。

うさぎが「食べたい」と思うフレッシュな状態を保っています。

実際、「普段は牧草を全く食べないうちの子が、このチモシーだけは食べてくれた!」という飼い主さんの声も少なくありません。

牧草をしっかり食べてくれると、飼い主さんは本当に安心できますよね。


チモシー2番刈りとは

チモシー2番刈りは、1番刈りを収穫した後に 再生してきた若い芽を刈り取ったもの です。

2番刈りは葉の割合が多く、柔らかい質感で香りも良いため、嗜好性が高く、多くのうさぎが喜んで食べてくれます。

硬い茎が苦手な子や、シニア期に入って歯や胃腸の力が弱ってきた子にとっては、とても食べやすい牧草です。

ただし、柔らかい分 繊維質は少なめ

繊維の摂取不足は、毛球症や腸の動きの停滞につながることがあるため、2番刈りだけに頼るのは注意が必要です。


栄養成分と特徴の違い

1番刈りと2番刈りの大きな違いを整理すると以下の通りです。

  • 1番刈り
    ・繊維質が豊富で胃腸の働きをサポート
    ・硬めで歯の伸びすぎ防止にも役立つ
    ・栄養素はやや控えめだが健康維持に最適
  • 2番刈り
    ・柔らかく食べやすい
    ・嗜好性が高く食欲不振のときに有効
    ・繊維質は少なめなので補助的に使うのがおすすめ

つまり、健康な若いうさぎや成長期の子には1番刈りが基本。

嗜好性を高めたいときや高齢期には2番刈りを組み合わせるのがベストです。


うさぎのライフステージ別おすすめ

  • 子うさぎ(〜6ヶ月)
    消化機能が安定していない時期なので、柔らかい2番刈りやアルファルファを好む傾向があります。ただし、成長に必要な栄養素も多いため、無理のない範囲で繊維質の多い1番刈りも少しずつ慣らすことが大切です。
  • 成長期〜成うさぎ
    健康な成うさぎに最も適しているのは1番刈りです。豊富な繊維質が腸の健康を守り、歯の伸びすぎ防止にも効果的です。
  • シニア期(6歳〜)
    年齢とともに歯や顎の力が弱り、硬い1番刈りを嫌がる子も出てきます。その場合は2番刈りをメインに切り替えつつ、無理のない範囲で1番刈りも混ぜてあげると良いでしょう。

飼い主さんの悩みと実際の事例

よくあるお悩みは「1番刈りを食べてくれない」というものです。

例えば、ある飼い主さんは普段から市販の外国産牧草を与えていましたが、硬すぎるせいかほとんど口にせず、ペレットばかり食べるようになってしまったそうです。

そこで、うさぎ畑の国産1番刈りに切り替えたところ、香りに誘われて少しずつ食べ始め、最終的には毎日の主食として定着しました。

飼い主さんは「牧草を食べてくれる安心感で、ようやく本当の意味で健康管理ができるようになった」と語っています。

また、シニアのうさぎを飼う方からは「若い頃は1番刈りを好んでいたのに、最近は硬い茎を残すようになった」という相談もよく寄せられます。

その場合、無理に1番刈りだけを与えるのではなく、2番刈りや柔らかい牧草を混ぜる工夫で解決するケースが多いです。


与え方の工夫と注意点

  • ミックスで与える
    1番刈りと2番刈りをブレンドして与えると、繊維と嗜好性のバランスがとれます。
  • 場所や形を変える
    フードボウルでは食べないけれど、牧草フィーダーに入れると食べる、という子もいます。形や与え方を工夫してみましょう。
  • 香りを活かす
    新鮮な牧草は香りが強いので、封を開けたてのものを与えると食欲をそそります。
  • 体調に合わせる
    健康なときは1番刈り中心、体調が落ちているときは2番刈りを増やす、といった柔軟な調整も大切です。

まとめ

結論として、健康維持に最も適しているのはチモシー1番刈り です。

豊富な繊維質が胃腸を正常に保ち、歯の健康維持にも役立ちます。ただし、すべてのうさぎに1番刈りだけを与えればいいというわけではありません。

高齢や病気で硬い牧草が食べにくいうさぎには2番刈りが助けになりますし、偏食気味の子には食べやすい牧草を選ぶことが何より大切です。

飼い主さんが「絶対に1番刈りでなければならない」とこだわりすぎると、逆に牧草を食べなくなるリスクもあります。

大切なのは「うちの子が喜んで食べ、健康を維持できるかどうか」。

その視点を持って、1番刈りと2番刈りをうまく使い分けていくことが、飼い主にとっての一番の安心につながります。