なぜうさぎ用牧草はイネ科が多いのでしょうか?

うさぎ用の牧草は、一部マメ科のアルファルファがありますが、ほとんどはイネ科牧草です。植物全体からみるとイネ科は一部なのに、うさぎ牧草の種類の多くを占めるのはなぜなのでしょうか?

その理由のひとつは、イネ科植物が世界中に分布する植物であり、草原を構成する主な植物だからという理由です。広大な草原は草食動物が繁栄する主なエリアで、風に舞うイネ科植物の種子が広がりやすい特徴があります。人類は古来から牛や馬などの草食動物を草原で放牧し、家畜として利用してきました。その餌として主なものは草原に生えるイネ科植物、つまり牧草だったのです。

また草原に生えるイネ科植物を穀物として利用し、その茎や葉を牧草として活用してきたことも挙げられます。穀物生産において、平坦な草原を畑地に変え、効率的な農業生産を行ってきました。急峻な山岳地帯では効率よい農業生産が難しく、世界四大文明の位置している場所が平坦で水利用がしやすいという条件をクリアしていたことと関係があります。

うさぎ牧草がイネ科植物が多いことを植物や人類の歴史から見てきましたがいかがでしたか?これからもうさぎ用牧草の疑問点をいろいろな角度から考えていきたいと思います。