うさぎさんに複数の牧草を与える場合|牧草を食べない子にも試したい与え方
「うちの子はチモシーしか食べない」
「いつも同じ牧草だと、最近食べなくなってきた」
「いろいろな牧草を買ってみたけれど、どれも食べてくれない……」
うさぎさんと暮らしていると、牧草の好みについて悩むことがあります。
牧草は、うさぎさんの食事の中でも大切な存在です。
だからこそ、毎日しっかり食べてもらいたい。
そのために、普段から複数の種類の牧草を食べられるようにしておくという方法があります。
うさぎ畑では、日常的にいろいろな種類の牧草を試してもらうことをおすすめしています。
今回は、実際にうさぎ畑へ届いた飼い主さんの声もご紹介しながら、複数の牧草を与えるメリットや、牧草を食べないときの工夫についてお話しします。

うさぎに複数の牧草を与えるメリット
牧草には、チモシー、イタリアンライグラス、オーツヘイ、スーダングラス、大麦若葉など、さまざまな種類があります。
同じ「牧草」でも、香り、硬さ、葉の多さ、茎の太さ、穂の食感などはそれぞれ違います。
そして何より、うさぎさんによって好みが違います。
ある子が大好きな牧草を、別の子はまったく食べないことも珍しくありません。
複数の牧草を食べる習慣があると、
- 「今日はチモシーをあまり食べない」
- 「最近、オーツヘイの食いつきが落ちた」
- 「季節が変わったら牧草を食べなくなった」
というときにも、別の牧草を食べてくれる可能性があります。
特に高齢のうさぎさんの場合、若いころに食べていた牧草が、年齢とともに硬く感じられるようになることもあります。
そんなときに、普段から複数の牧草を知っておくことは、食事の選択肢を増やすことにつながります。
もちろん、食欲が急に落ちた場合や牧草だけでなくペレットや野菜も食べない場合は、牧草の好みだけの問題とは限りません。体調不良や歯の問題などが隠れていることもあるため、早めに動物病院へ相談してください。
「チモシーだけ」にこだわりすぎなくてもいい
「うさぎにはチモシー」
というイメージを持っている飼い主さんは多いと思います。
もちろんチモシーは代表的な牧草ですが、牧草にはチモシー以外にもさまざまな種類があります。
うさぎ畑にも、
- チモシー
- イタリアンライグラス(イタライ)
- オーツヘイ
- スーダングラス
- ミレット
- 大麦若葉
など、さまざまな牧草があります。
実際に、お客様からはこんな声が届いています。
「元々、チモシーをあまり食べない子でオーツヘイも飽きてしまい困っていました。うさぎ畑さんのイタライは香りも良く大好きになり、今はチモシーと混ぜてあげていますが、少しずつチモシーも食べてくれるようになってきました。」
また、別のお客様からは、
「チモシーだけだと、ちょっと寂しいかなと思って違う種類の牧草もあげています。毎日少量ずつあげて全部ペロッと食べます!」
という声もありました。
大切なのは、「チモシーを食べさせなければ」と一つの種類だけに固執することではありません。
その子が食べられる牧草を見つけながら、食べられる種類を少しずつ増やしていく。
そんな考え方もあります。
牧草を複数与えるなら「混ぜる」という方法も
複数の牧草を与える方法のひとつが、好みの牧草と別の牧草を混ぜる方法です。
実際にうさぎ畑のお客様にも、牧草を混ぜて与えている方がたくさんいらっしゃいます。
たとえば、
「チモシー+イタライ」
「チモシー+オーツヘイ」
「オーツヘイ+イタライ」
などです。
ある11歳の高齢うさぎさんの飼い主さんからは、こんな嬉しい声が届きました。
「2年前から、やわらかチモシー、アルファルファ、オーツヘイなど試してきましたが、季節の変わり目などは、ほとんど食べなくなり、ペレットに頼るしかない日々でした。」
そこで、うさぎ畑のイタライを試したところ、
「市販のチモシーとうさぎ畑のイタライを混ぜたら、日頃食べないチモシーまで食べてくれました!」
とのこと。
牧草の好みが強い子の場合、いきなり別の牧草だけを与えるのではなく、まず好きな牧草に少量混ぜてみるという方法が試しやすいでしょう。
ただし、混ぜれば必ず食べるようになるわけではありません。
うさぎさんには、それぞれ好みがあります。
「混ぜたら食べた」
「混ぜても好きな牧草だけ選んで食べた」
「最初は食べたけれど、しばらくすると食べなくなった」
ということもあります。
焦らず、その子の反応を見てあげてください。
食いつきの良い牧草だけを選んでしまう子には?
複数の牧草を用意すると、
「好きな牧草だけ食べて、他の牧草を残してしまう」
ということもあります。
そんな場合は、牧草を入れるタイミングを工夫してみてもいいでしょう。
うさぎ畑では、食いつきの良くない牧草を先に与えるという考え方もおすすめしています。
香りが強く、嗜好性の高い牧草を先にたくさん食べると、うさぎさんはそれだけで満足してしまうことがあります。
その後に、茎が多い牧草や、いつも残してしまう牧草を入れても、
「もう食べたくない」
となってしまうことがあります。
そこで、空腹の時間帯に、普段あまり食べない牧草を試してみます。
ただし、これは「お腹を空かせて我慢させる」という意味ではありません。
うさぎさんには常に十分な牧草を食べられる環境を用意し、食べない状態を長時間放置しないことが大切です。
特に、普段より明らかに食べる量が減っている場合は、「好き嫌いかな」と様子を見るのではなく、体調面も確認しましょう。
「いろいろ試す」ことにも意味があります
牧草選びで悩んでいる飼い主さんからは、
「何種類試したかわかりません」
という声もよく届きます。
実際に、うさぎ畑のお客様からは、
「牧草を全く食べない(見向きもしない)うちの仔です。4年半も牧草ジプシーしています。」
という声もありました。
また別の飼い主さんは、
「わが家のシフォンくんは保護うさぎなので、どんな所で生まれ育ったのか分からないのですが、牧草やフードの好みが難しく、あれこれ試しては気に入らない……しばらく食べていたかと思えば急に全く食べなくなる……の繰り返し。」
と話してくださいました。
牧草の好みが難しい子と暮らしていると、「また食べなかった……」と落ち込んでしまいますよね。
大きな袋を買って、ほとんど食べてもらえず、捨てることになってしまう。
それを何度も繰り返すと、
「もう何を買えばいいのかわからない」
となってしまうのも無理はありません。
だからこそ、最初は少量で試してみることも大切です。
うさぎ畑でも牧草サンプルをご用意しています。
「チモシーは食べないけれど、イタライなら?」
「オーツヘイなら?」
「柔らかい牧草なら?」
そんなふうに、少しずつその子の好みを探していくことができます。
「好きな牧草」が見つかると、飼い主さんも嬉しい
牧草を食べない悩みを抱えていると、うさぎさんが牧草を食べている姿そのものが、とても嬉しく感じられます。
ある飼い主さんからは、
「牧草の好みが難しい保護うさぎのシフォンくんですが、ようやく好みの牧草に出会えました!」
という声が届きました。
オーツヘイ、スーダンと一緒にミレットを与えたところ、
「ミレットは毎回ほぼ完食しています。袋を開けると走ってくる時も!」
さらに、
「オーツヘイやスーダンも食べていますし、以前より牧草を食べるようになったと思います。捨てる牧草が減り、なにより牧草をムシャムシャ食べている姿を見られるのが本当にうれしいです。」
とのことでした。
「好きな牧草をひとつ見つける」
そして、その牧草をきっかけに「食べられる牧草を増やしていく」。
これは、牧草選びで悩んでいる飼い主さんにとって、一つの方法になるかもしれません。
牧草は「好き嫌い」だけで決まるわけではありません
牧草を食べない理由は、単純な好き嫌いだけとは限りません。
たとえば、
- 香りが好みではない
- 茎が硬すぎる
- 葉の食感が好みではない
- 穂が少ない
- 長さが合わない
- 牧草の状態がいつもと違う
- 年齢によって食べにくくなった
- 歯のトラブルがある
- 体調が悪い
など、さまざまな可能性があります。
実際に、
「同じ種類でもロットによって全く食べなかったり、同じモノでも食べ飽きるのか?急に食べなくなったりします。」
という飼い主さんもいました。
つまり、「この種類なら絶対に食べる」という答えはありません。
昨日まで食べていた牧草を、今日は食べない。
逆に、以前は食べなかった牧草を、久しぶりに出したら食べる。
そんなこともあります。
だからこそ、複数の牧草を経験しておくことには意味があります。
まずは「食べられる牧草」を見つけることから
牧草を食べない子を見ていると、
「どうしたらチモシーを食べてくれるんだろう」
と考えてしまいがちです。
でも、最初から理想を高く設定しすぎなくても大丈夫です。
まずは、
「この子が食べてくれる牧草は何だろう?」
と考えてみてください。
チモシーではなくイタライかもしれません。
オーツヘイかもしれません。
柔らかい牧草かもしれません。
逆に、意外と茎のしっかりした牧草が好きな子もいます。
うさぎ畑のお客様の中にも、
「うちは茎の硬いところが大好きで、イタライの太めの茎をいつも美味しそうに食べてます!」
という方がいました。
「うさぎは柔らかい牧草が好き」
「チモシーが一番好き」
と決めつけず、その子自身の反応を見てあげることが大切です。
複数の牧草を食べられるうさぎさんを目指して
毎日の食事に、複数の牧草を取り入れる。
これは、単に「いろいろな味を楽しませる」というだけではありません。
牧草の種類によって香りや硬さ、食感が違うため、食事に変化をつけることにもなります。
そして何より、
「食べられる牧草の選択肢を増やしておく」
ことにつながります。
高齢になったとき。
季節の変わり目で食欲が落ちたとき。
いつもの牧草に急に飽きてしまったとき。
そんなときに、
「この牧草なら食べてくれる」
というものが一つでも多くあれば、飼い主さんにとっても心強いものです。
牧草は、毎日の健康を支える大切な食事。
だからこそ、一種類だけに決めつけず、その子の「好き」を探してみてください。
うさぎさんによって、好きな牧草は本当にさまざまです。
「うちの子は何が好きなんだろう?」
そんな気持ちで、少量ずついろいろな牧草を試してみるのも、うさぎさんとの暮らしの楽しみの一つかもしれません。
牧草を食べないときは、無理をさせないことも大切です
最後に大切なことを一つ。
牧草を食べない状態が続いている場合や、牧草だけでなくペレット・野菜なども食べない、ウンチが減る・小さくなる、元気がないといった変化がある場合は、単なる牧草の好き嫌いと考えないでください。
特にうさぎさんは、食欲の変化が体調の変化として現れることがあります。
歯のトラブルや消化管の不調など、さまざまな原因が考えられるため、気になるときは早めに動物病院へ相談しましょう。
そのうえで体調に問題がないことを確認できたら、
「どの牧草なら食べてくれる?」
「硬さは?」
「香りは?」
「葉と茎、どちらが好き?」
と、その子の好みを一つずつ探していきましょう。
食べない牧草があっても、それは飼い主さんのせいではありません。
何種類試しても食べてくれなかった子が、ある日突然「これ好き!」という牧草に出会うこともあります。
焦らず、諦めず。
うさぎさんと一緒に、その子だけの「お気に入りの牧草」を探していきましょう。
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