うさぎさんの加齢によって牧草食はどう変わる?
5歳を超えるとシニアと言われるうさぎさん。加齢するにつれて、うさぎさんの牧草の食事はどう変化するのでしょう。
1. 噛む力の変化
若い頃は牧草の固い茎をどんどん食べていたうさぎさんも、加齢によって噛む力が衰え、やわらかい牧草を好むようになる傾向があります。また、年を取ると、うさぎさんの歯や顎の力が弱くなることがあります。
これにより、固い牧草を噛むのが難しくなり、柔らかい牧草を好むようになります。例えば、チモシー牧草一番刈りを食べていたうさぎさんが、年を取ると二番刈りの方をよく食べるようになるというような具合です。
ただ、単純にやわらかい牧草に切り替えるのは良くありません。というのは、やわらかい牧草にはうさぎさんの胃腸の活動の手助けになる食物繊維が少ないからです。
できれば、チモシー牧草の一番刈り(硬い茎が多い)を食べてほしいけど、あまり食べない場合、二番刈りや三番刈り(柔らかい葉が多い)を混ぜ合わせて与えてみて、様子を見てみる。
どうしても食べない場合は、やわらかい牧草のみ与えてみるなど、その子の食事の状態によって柔軟に切り替えると良いでしょう。
2. 消化機能の変化
高齢のうさぎさんは消化機能が低下することがあります。これにより、繊維質の高い牧草を消化するのが難しくなることがあります。
やわらかい牧草や、消化しやすい形状の牧草を選ぶと、消化を助けることができます。
3. 食欲の変化
うさぎさんは高齢になると筋肉量が減り、動作の敏捷さがあまりなくなってきます。それにつれて、食べ物を食べるスピードが落ち、牧草を食べる量も減ってしまいます。
また、年を取ったうさぎさんは、健康状態が変化しやすく、食欲が減少することがあります。食欲が減った場合でも、栄養をしっかり摂れるように、栄養価の高い牧草やサプリメントを補助的に与えることも良いと思います。
4. 歯の健康
うさぎさんの歯は一生伸び続けます。年を取ると、牧草の摂取量が減る傾向があるため、歯の問題(例えば、歯の過剰成長や不正咬合)が発生しやすくなります。定期的な歯のチェックと、適切な牧草の選択が必要です。
柔らかい牧草を与える場合でも、適度な噛む刺激を提供できるもの(茎が少し混じったものや、硬い茎を少しだけ混ぜ合わせる)を選ぶと良いでしょう。
5. 水分摂取
高齢のうさぎさんは水分摂取量が減ることがあります。生野菜や生牧草を少しずつ食事に取り入れ、それらのみずみずしい水分を補給することも大切なことです。
また、給水ボトルなど、飲水のための容器も高齢のうさぎさんが飲みにくくしていないか、見守ってあげてくださいね。
6. 環境の変化
高齢のうさぎさんはストレスに敏感になることがあります。季節による気温の変化など環境に対して体調が変わりやすくなります。
例えば、人間にとっては少しの温度変化なのに、高齢うさぎさんにとっては大きな変化と感じ、体調不良になってしまう、などです。室温や湿度がうさぎさんにとって快適かどうか、注意深く観察してください。
また、今までは食べなかったようないろいろな種類の牧草を試す機会も大切なことです。高齢になっても牧草をモリモリ食べられるようなうさぎさんは、年を取っても元気なことが多いです。
まとめ
これらの変化は、飼い主さんとしてはそのまま受けいれ、高齢うさぎさんを理解することが重要です。
チモシー牧草一番刈りを食べなくなったからと悲観するのではなく、チモシー二番刈りを食べるようであれば、牧草を食べてくれるだけありがたいと考える方が高齢うさぎさんと幸せに暮らすための前向きな判断だと思います。
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