うさぎさんが牧草を食べ散らかす行為の理由とは?

うさぎさんが牧草を食べている時、牧草入れに入っている牧草を口でくわえて引っ張り出して、食べずに床に落とし、また次の牧草を引っ張り出すだけで食べないという行動を取る場合があります。うさぎさんのこの行動の背景には、うさぎさんの食べるものを探し出す本能が見え隠れしています。

うさぎさんは自然界では、一定範囲のエリアで、食べられるものを探して動き回ります。現在の飼育環境のようにおいしい食べ物を与えられるわけではないので、うさぎさんは自力で探して食べるしかないのです。その際、うさぎさんは匂いをかぎ、口にくわえて、食べられるものかどうか判断します。

このような自然界ではあたりまえの行為を、うさぎさんはケージの中で本能的にしている可能性があります。飼い主さんはうさぎさんの与えた牧草の種類は当然把握しています、自分が取り出してケージに入れた牧草ですので。

ただ、うさぎさんはどんな牧草がケージの牧草入れに入れられているかは、事前に情報を与えられていません。チモシー牧草の一番刈りなのか、他の草種の牧草なのか、ミックスされた牧草なのか、うさぎさんは自分で牧草の匂いをかぎ、口でくわえて調べるまで分からないのです。

うさぎさんは牧草を探しだして調べるという行為を本能的に行っています。この行動は、うさぎさんが自然界で生き残るために身に付けた生活術でもあり、本能を満たすことがうさぎさんの幸せにつながるとしたら、飼い主さんにはうさぎさんのこの行動を優しい目で見守ってあげてほしいという気持ちがあります。