牧草をうさぎさんに慣れてもらうためには?牧草を食べる習慣を作る方法

「うちの子、牧草を食べてくれないんです」

うさぎ畑には、こんな相談がたくさん届きます。

ペレットは喜んで食べる。

おやつも欲しがる。

野菜を出せば飛んでくる。

でも、牧草にはあまり興味を示さない。

牧草を器に入れても、そのまま残っている。

そんな姿を見ると、

「どうしたら牧草を食べてくれるんだろう?」

と悩んでしまいますよね。

牧草を食べてもらうためには、牧草そのものを見直すことも大切です。

チモシーの種類を変えてみる。

イタリアンライグラスを試してみる。

オーツヘイを試してみる。

柔らかい牧草を試してみる。

でも、もう一つ大切なことがあります。

それは、

「うさぎさんの生活の中に、牧草が当たり前にある環境を作ること」

です。

牧草をたくさん食べるうさぎさんは、牧草を食べる時間が長いだけではありません。

牧草に触れている時間そのものが長いのかもしれません。

今回は、うさぎ畑に届いた飼い主さんの声も紹介しながら、うさぎさんに牧草を「慣れてもらう」ためにできることを考えてみます。

チモシー食べないうさぎ

牧草に慣れるには「牧草が近くにある」ことから

牧草を食べる習慣があるうさぎさんの生活を想像してみてください。

起きたら牧草がある。

ケージに戻ったら牧草がある。

遊んでいて、ふと牧草が目に入る。

お腹が空いたら、すぐ近くに牧草がある。

そんな生活です。

牧草が常に身近にあることで、

「牧草を食べる」という行動が、特別なことではなくなります。

人間でも、テーブルの上にお菓子しかなければお菓子を食べやすくなりますし、すぐ手の届くところに水があれば、自然と水を飲む機会が増えます。

うさぎさんも同じ。

「牧草を食べなさい」

と言われても分かりません。

でも、

「いつでも牧草に触れられる」

環境を作ることはできます。

ケージの中に牧草を置く場所を増やしてみる

そこで、一つ試してほしいのが、

牧草を置く場所を増やすこと。

もちろん、ケージの広さや安全性、掃除のしやすさなどを考える必要があります。

例えば、

・牧草入れ
・ケージの床に少量
・休憩する場所の近く
・トイレの近く
・よく遊ぶ場所の近く

など、うさぎさんがよく過ごす場所に少量ずつ置いてみます。

牧草入れから出して食べることを好む子もいます。

床に落ちている牧草を拾って食べる子もいます。

牧草入れに顔を入れるのが好きな子もいます。

大切なのは、

「うちの子は、どこに牧草があると食べやすいのか?」

を観察することです。

「ケージが牧草だらけ」でもいいじゃない

牧草をケージのあちこちに置くと、

「ケージの中が牧草だらけになってしまう」

と思うかもしれません。

確かに、家族からすれば、

「掃除が大変!」

と言われる可能性もあります。

でも、牧草を食べないうさぎさんの場合、

「散らかっている」ことより、「牧草に触れる機会が増えている」こと

に意味がある場合があります。

もちろん、食べ残しや汚れた牧草はこまめに交換し、衛生面には気をつけてください。

牧草が濡れている。

排泄物で汚れている。

傷んでいる。

そんな場合は与えないようにしましょう。

「牧草をたくさん置く」といっても、古くなった牧草をそのまま放置するという意味ではありません。

新鮮な牧草を、いつでも食べられる状態にしておく。

これが基本です。

牧草は「おもちゃ」のように触れてもらってもいい

牧草に慣れてもらうという意味では、

「食べる」だけを目的にしなくてもいいと思っています。

牧草を、

引っ張る。

くわえる。

掘る。

散らかす。

匂いを嗅ぐ。

一本だけ食べる。

そんな行動も、牧草に触れるきっかけになります。

最初は食べなくても、

「この細長いもの、なんだろう?」

と興味を持ってくれれば十分です。

牧草に触れる時間が増えれば、その中から自然に口にする機会も増えていきます。

「牧草を食べない」ときは、牧草の置き場所も見直してみる

飼い主さんは、

「牧草を食べないから、牧草の種類を変えよう」

と考えがちです。

もちろん、それも大切です。

でも、

置き場所を変えただけで食べるようになることもあります。

例えば、牧草入れが高すぎる。

顔を入れにくい。

牧草を引っ張り出しにくい。

いつも寝ている場所から遠い。

そんなことがないか、一度観察してみてください。

うさぎさんにとっては、

「食べたいけど、ちょっと食べにくい」

ということがあるかもしれません。

牧草入れの高さや形、牧草の量などを変えてみるのも一つです。

「食べる場所」と「牧草」をセットにする

うさぎさんは生活の中で、行動を覚えていきます。

例えば、

トイレに行ったら牧草がある。

休憩場所に戻ったら牧草がある。

部屋んぽから帰ったら牧草がある。

というように、

「この場所に来ると牧草がある」

という環境を作っていくこともできます。

これを毎日繰り返していると、牧草を食べることが生活の一部になっていきます。

牧草を「特別な食べ物」にするのではなく、

「いつもそこにあるもの」

にしてしまうのです。

牧草の種類を増やして「牧草そのもの」に慣れてもらう

牧草を食べないうさぎさんには、

「チモシーだけ」

と限定せず、いろいろな牧草を試す方法もあります。

例えば、

・チモシー
・イタリアンライグラス
・オーツヘイ
・ウィートヘイ
・その他のイネ科牧草

などです。

うさぎ畑のお客様からは、

「チモシーは食べないけれど、イタリアンライグラスなら食べます」

「オーツヘイなら喜んで食べます」

「いろいろな牧草を混ぜています」

という声が届いています。

「牧草」という大きなくくりでは同じでも、うさぎさんからすると、それぞれ別の食べ物です。

香りも違います。

硬さも違います。

葉の感じも違います。

食感も違います。

だからこそ、

「チモシーを食べない=牧草が嫌い」

とは限りません。

「イタライなら食べる」といううさぎさん

実際に、うさぎ畑のお客様には、

「チモシーは食べてくれないけど、イタリアンライグラスなら食べてくれます」

といううさぎさんがいます。

また、

「イタライをチモシーに混ぜています」

という飼い主さんもいます。

この方法は、

「いきなり牧草を全部変える」

のではなく、

今食べている牧草に、新しい牧草を少し混ぜる

というやり方です。

最初は、

「何だこれ?」

と警戒するかもしれません。

でも、いつもの牧草の中に少しだけ入っていることで、口にするきっかけが生まれることがあります。

もちろん、うさぎさんによっては混ぜた途端に全部食べなくなることもあります。

その場合は、無理に混ぜる必要はありません。

「横に置く」

「別の牧草入れに入れる」

など、その子に合う方法を探してみてください。

牧草を「食べる時間」も作ってみる

牧草に慣れてもらうためには、牧草があるだけでなく、

「牧草を食べる時間」

を作ることもできます。

例えば、ペレットやおやつを与える前に、牧草を食べる時間を作る。

飼い主さんが仕事から帰ってきたら、まず牧草を交換する。

夜のリラックスタイムには、牧草をたっぷり用意する。

などです。

ただし、病気や食欲不振のうさぎさんに「牧草しか与えないで我慢させる」という意味ではありません。

急に食べなくなった場合や、歯の問題、胃腸の問題などが疑われる場合は、動物病院へ相談してください。

健康状態に問題がなく、普段から食事ができているうさぎさんの生活習慣として考えてください。

「牧草を食べる=良い子」にしすぎない

牧草を食べないと、

「食べなさい!」

と何度も牧草を鼻先へ持っていきたくなることがあります。

でも、うさぎさんからすると、

「食べたいときに食べたい」

のかもしれません。

だから私は、

牧草を食べることを強制するより、牧草を食べたくなる環境を作ること

のほうが大切だと思っています。

牧草を近くに置く。

新鮮なものに交換する。

好きな種類を探す。

食べやすい高さにする。

複数の場所に置く。

食べたら静かに見守る。

そんな小さな工夫の積み重ねです。

「牧草を食べるようになった」という嬉しい声

うさぎ畑には、牧草を食べなかったうさぎさんが、牧草を食べるようになったという嬉しい声も届いています。

「今までほとんど牧草を食べなかったのに、イタリアンライグラスなら食べてくれました」

「オーツヘイを混ぜると、他の牧草も食べるようになりました」

「牧草を変えたら、食いつきが全然違いました」

そんな声です。

中には、

「4か月までペレットしか食べなかったうさぎが、イタリアンライグラスをきっかけに牧草を食べるようになった」

という飼い主さんもいます。

これは、

「イタリアンライグラスを食べれば、どんなうさぎも牧草を食べるようになる」

という意味ではありません。

でも、

「牧草を食べない子にも、その子に合う牧草があるかもしれない」

ということは、知っておいてほしいと思います。

牧草を食べるうさぎさんは「牧草が生活の中にある」

牧草をよく食べるうさぎさんを見ていると、

「牧草を食べる時間が長い」

だけではなく、

「牧草が生活の中に自然に存在している」

ことに気づきます。

寝る。

起きる。

牧草を食べる。

水を飲む。

遊ぶ。

また牧草を食べる。

そんな生活です。

だから、牧草を食べないうさぎさんに必要なのは、

「牧草を一度にたくさん食べさせること」

ではなく、

牧草に触れる機会を毎日増やしていくこと

なのかもしれません。

牧草をケージのあちこちに置いてみる

もし、今まで牧草を一か所にしか置いていないのであれば、一度試してみてください。

ケージの中に少量ずつ分けて置く。

よく寝る場所の近くに置く。

遊ぶ場所の近くに置く。

牧草入れとは別の場所にも置く。

部屋んぽの場所にも安全に配慮して少量置く。

もちろん、家の中が牧草だらけになるかもしれません。

掃除も増えるかもしれません。

家族から、

「また牧草が落ちてる!」

と言われるかもしれません。

でも、

「牧草が落ちている=うさぎさんが牧草に触れた」

とも考えられます。

食べずに散らかしただけかもしれません。

でも、その牧草をくわえたかもしれない。

匂いを嗅いだかもしれない。

一口だけ食べたかもしれない。

そう考えると、牧草が少し散らかっていることにも意味があるのかもしれません。

ただし、牧草の衛生管理は大切

牧草をいろいろな場所に置く場合、衛生面には注意してください。

水で濡れた牧草。

おしっこがかかった牧草。

ウンチが混ざった牧草。

時間が経って湿気た牧草。

カビや異臭がある牧草。

こうした牧草は与えないようにしましょう。

「いつでも牧草がある」ということと、

「古い牧草をずっと置いておく」ということは違います。

うさぎさんが気持ちよく食べられるように、こまめに新しい牧草へ交換してあげてください。

牧草に慣れるには、飼い主さんも焦らない

「今日から牧草を食べさせよう!」

と思っても、一日で習慣が変わるとは限りません。

昨日は食べなかった。

今日は一本食べた。

明日はまた食べない。

そんなこともあります。

でも、

「一本食べた」

という変化は大切です。

そこから二本。

三本。

少しずつ増えていくかもしれません。

うさぎさんのペースでいいのです。

そして、牧草を食べる量が急に減った場合や、ウンチが小さくなった・少なくなった、元気がないなどの変化がある場合は、単なる好き嫌いと考えず、体調を確認してください。

特に、今まで牧草を食べていたうさぎさんが急に食べなくなった場合は、歯や消化管などの問題が隠れている可能性もあります。

まとめ|牧草に慣れてもらうには「いつも近くにある」環境から

牧草を食べる習慣を作るために、まずできること。

それは、

牧草をうさぎさんの生活のすぐ近くに置くこと。

です。

牧草入れだけではなく、

・ケージの中に少量ずつ置く
・よく過ごす場所の近くに置く
・牧草を置く場所を複数作る
・牧草を食べやすい高さにする
・新鮮な牧草へこまめに交換する
・チモシー以外の牧草も試す
・イタリアンライグラスやオーツヘイも試す
・いつもの牧草に少量混ぜてみる
・牧草を食べる時間を作る

など、できることはいろいろあります。

そして一番大切なのは、

「牧草を食べなさい」と言うことではなく、「牧草があるのが当たり前の生活」を作ること。

牧草に触れる。

匂いを嗅ぐ。

くわえる。

散らかす。

そして、一本食べる。

その繰り返しの中で、少しずつ牧草がうさぎさんの生活の一部になっていくかもしれません。

うさぎ畑には、

「チモシーは食べないけれど、イタリアンライグラスなら食べる」

「オーツヘイなら喜んで食べる」

「牧草を混ぜたら食べてくれた」

という飼い主さんの声がたくさん届いています。

牧草を食べないからといって、すぐに「牧草嫌い」と決めつけなくても大丈夫です。

牧草の種類を変える。

置き場所を変える。

与え方を変える。

そして、うさぎさんの様子を見る。

その中に、その子に合った「牧草との付き合い方」が見つかるかもしれません。

牧草は、うさぎさんの暮らしの中にあるもの。

だからこそ、まずは「食べさせる」より、

「牧草がいつも近くにある生活」

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