うさぎの食欲が落ちてきた?牧草を食べないときに考えたい原因と対策

「最近、うさぎの食欲が落ちてきた気がする」

「今まで食べていた牧草を、急に食べなくなった」

「ペレットは食べるのに、牧草だけ残している」

「年齢を重ねてから、食べる量が少なくなってきた」

そんな変化に気づくと、飼い主さんはとても心配になりますよね。

うさぎさんは、体調が悪くても分かりやすい症状を見せないことがあります。

だからこそ、「いつもより牧草が減っていない」「うんちが小さくなった」といった小さな変化が、大切なサインになることもあります。

うさぎ畑には、これまでたくさんの飼い主さんから、うさぎさんの「食べない」「食べる量が減った」という相談や声が届いてきました。

今回は、実際にうさぎ畑へ届いた飼い主さんの声を紹介しながら、うさぎの食欲が落ちてきたときに、まず何を考え、どう向き合えばよいのかを、うさぎ専門農家の視点からお話しします。

食欲落ちたうさぎ

「うさぎの食欲が落ちてきた」と感じたら、まず見ること

食欲が落ちてきたとき、単純に「好き嫌いかな?」と思ってしまうことがあります。

もちろん、牧草の好みが変わった可能性もあります。

しかし、食欲の低下には、歯や口の中の問題、胃腸の不調、痛み、換毛、環境の変化、加齢など、さまざまな原因が隠れていることがあります。

特に注意したいのが、

・牧草を食べる量が明らかに減った
・ペレットや野菜も食べなくなってきた
・うんちが小さくなった、数が減った
・元気がない、じっとしている時間が増えた
・体重が減ってきた
・歯の問題や不正咬合がある

といった変化です。

「少し食べているから大丈夫」とは限りません。

特に、食べない状態が続いている、うんちが出ない、明らかに元気がない場合は、牧草選びだけで様子を見るのではなく、早めに動物病院へ相談してください。

実際に届いた声①「10歳を過ぎてから食欲が落ちてきた」

うさぎ畑には、シニアうさぎさんの飼い主さんから、こんな声が届いています。

「10歳になります。食欲も落ちてきて、これまでお気に入りだった海外産のチモシーや、柔らかい3番刈りも食べ残しが多くなりました。それが、こちらの牧草はペロっと食べてくれました」

年齢を重ねると、今まで問題なく食べていた牧草が食べにくくなることがあります。

硬さ、太さ、葉の多さ、香りなど、うさぎさんによって「食べやすい」と感じる牧草は違います。

「昔は1番刈りをバリバリ食べていたのに、最近は残すようになった」

そんなとき、飼い主さんが「好き嫌いが激しくなった」と感じることもあります。

でも、もしかすると「食べたくない」のではなく、「今の自分には食べにくい」のかもしれません。

シニアうさぎは「食べられる牧草」が変わることがある

シニア期に入ると、口の中や歯の状態、噛む力などが変化していきます。

実際に、もうすぐ11歳になるうさぎさんの飼い主さんからは、長年チモシーをほとんど食べなくなり、イタリアンライグラスを中心に食べていたものの、奥歯の処置後には「その時の歯の具合によって食べられる牧草の種類が変わる」という声も届いています。

これは、とても重要なポイントです。

「この子は○○牧草が好き」と決めつけず、その時の口の状態に合わせて食べやすいものを探す。

シニアうさぎさんでは、こうした考え方が大切になることがあります。

実際に届いた声②「突然、今までの牧草を食べなくなった」

食欲低下は、ゆっくり進むとは限りません。

「つい最近、急に今までの牧草を食べなくなってしまい、本当に困っています」

という声もあります。

また、病院で胃の不調を指摘され、普段食べていたお気に入りの牧草まで受け付けなくなったうさぎさんもいました。

その飼い主さんは、うさぎ畑のサンプルを試したところ、ほんの少し食べてくれたそうです。

その後、少しずつ食べる量が増え、1か月ほど続ける中で、自分から食べるようになったという嬉しいご報告もいただきました。

ただし、ここで大切なのは、牧草を食べれば病気が治るという意味ではないということです。

体調不良がある場合は、まず獣医師による診察と治療が優先です。

そのうえで、回復していく過程で「何なら食べてくれるか」を探していく。

それが、食欲が落ちてきたうさぎさんと暮らす飼い主さんにできる大切なサポートの一つです。

「ペレットは食べるのに牧草を食べない」はなぜ?

うさぎ畑には、

「牧草はほとんど食べないけれど、ペレットは食べます」

という相談も多く寄せられます。

中には、5歳のうさぎさんで「突然、牧草もフードも食べなくなった」というケースや、10歳を超えたうさぎさんで「ペレットやサプリは食べるものの、急に牧草を食べる量が減った」という声もありました。

ペレットを食べているから安心、とは言い切れません。

牧草は、うさぎさんの食生活において重要な食物繊維の供給源です。

だからこそ、「どうしたら牧草を食べてくれるのか」と悩む飼い主さんは少なくありません。

ただ、食べないからといって飼い主さんが悪いわけではありません。

うさぎさんには、それぞれ好きな香り、硬さ、太さ、葉の多さ、食感があります。

同じチモシーでも、収穫時期や状態などによって食べ方が変わることもあります。

実際に届いた声③「同じ牧草なのに、年によって食いつきが違う」

ある飼い主さんからは、とても興味深い声が届きました。

前年に食べていた牧草が、翌年はあまり食べなくなったものの、その年の牧草を与えてみると、固い茎までポリポリ食べるようになったというのです。

飼い主さん自身も、「何がうさぎをそうさせるのかよく分からない」とおっしゃっていました。

これは、牧草選びの難しさでもあります。

人間には「同じ牧草」に見えても、香りや葉と茎のバランスなど、細かな違いがあります。

だからこそ、「前に食べなかったから、この種類はダメ」と諦める必要もありません。

逆に、ずっと食べていた牧草を突然食べなくなったときには、「好みが変わっただけ」と決めつけないことも大切です。

実際に届いた声④「不正咬合で、食べられる牧草が限られている」

食欲が落ちてきたうさぎさんの中には、歯の問題を抱えている子もいます。

「不正咬合で毎月歯を切っています。なかなかチモシーや牧草を食べてくれず、何なら食べてくれるのか毎日頭を抱えています」

という、とても切実な声も届いています。

また別の飼い主さんからは、歯の処置後に食べられる牧草の種類が変わるという声もありました。

こうしたケースでは、単純に「硬い牧草を食べさせればいい」と考えるのではなく、その子の口の状態や獣医師の指示を踏まえ、無理なく食べられるものを探すことが大切です。

「牧草を食べてほしい」という気持ちは、飼い主さんなら誰でも持っています。

でも、食べられないものを無理にすすめるより、まずは「この子が今食べられるもの」を見つける。

そこから少しずつ食の幅を広げていく方法もあります。

うさぎの食欲が落ちてきたとき、牧草の種類を変えてみる

いつものチモシーを食べなくなった場合、牧草の種類を変えてみることも一つの方法です。

例えば、

・チモシー
・イタリアンライグラス
・オーツヘイ
・ウィートヘイ
・その他のイネ科牧草

など、同じイネ科でも種類によって香りや食感は異なります。

実際に、「チモシーはほとんど食べないけれど、イタリアンライグラスなら食べる」という子もいます。

反対に、イタリアンライグラスは食べないけれど、オーツヘイなら食べる子もいます。

だからこそ、牧草選びは「正解を一つに決める」のではなく、その子が食べられる選択肢を増やしていくことが大切です。

「食欲が落ちてきた」とき、好きなものを知っておく

ある飼い主さんは、食欲が落ちたときに備えて、生野菜やハーブを試していました。

水分をあまりとってくれない子に生野菜を試したところ、その子は食べなかったものの、もう一羽のうさぎさんは美味しそうに全部食べたそうです。

そして、飼い主さんは「一匹は確実に全部食べてくれることが分かって、食の幅の参考になった」と話してくださいました。

これも、とても大切なことです。

元気なときに「この子は何が好きなのか」を知っておく。

食欲が落ちたときに、突然いろいろなものを試すより、普段から食べるもの、特にお気に入りの牧草や野菜を把握しておくと、いざというときの選択肢になります。

「食欲が落ちてきた=もう食べない」と諦めない

うさぎさんの食欲が落ちてくると、飼い主さんは焦ります。

「何を出しても食べない」

「昨日まで食べていたのに」

「このまま何も食べなくなったらどうしよう」

そんな不安を抱えて、うさぎ畑に相談してくださる方もたくさんいます。

でも、食べるものが変わることはあります。

チモシーを食べなくなっても、イタリアンライグラスなら食べる。

硬い牧草を食べなくなっても、柔らかい牧草なら食べる。

乾燥牧草が難しくても、生牧草なら食べる。

野菜の中でも、特定の葉っぱだけは食べる。

そんなこともあります。

実際、うさぎ畑に届いた声の中にも、「もう牧草は食べないのだと思っていたところ、イタライをものすごく食べるようになった」という飼い主さんがいました。

だからこそ、私たちは「食べない=終わり」ではなく、「この子が今食べられるものは何だろう?」と考えることが大切だと思っています。

うさぎの食欲が落ちてきたら、毎日の小さな変化を見てください

大切なのは、「食べた・食べない」だけを見ることではありません。

毎日の生活の中で、

・牧草が昨日より減っているか
・ペレットをいつも通り食べているか
・水を飲んでいるか
・うんちの大きさや量に変化がないか
・体重が減っていないか
・いつも通り動いているか
・食べ方に変化がないか

を見てあげてください。

特に「うんちが小さくなった」「数が減った」「ほとんど出ない」「何も食べない」といった場合には注意が必要です。

食欲不振やうっ滞などが疑われる場合は、自己判断で牧草だけを変えて様子を見るのではなく、早めに動物病院へ相談してください。

うさぎ畑が大切にしていること

私たち、うさぎ畑には、これまでたくさんの「食べない」という声が届きました。

中には、何年も牧草を食べてくれず、何種類もの牧草を試している飼い主さんもいます。

シニアになって食べられるものが変わった子。

不正咬合で硬い牧草が難しくなった子。

病気や手術をきっかけに食欲が落ちた子。

今まで大好きだった牧草を、突然食べなくなった子。

そして、「少しでも食べてくれた」と、涙が出るほど喜んでくださる飼い主さんもいました。

農家として、私たちができることは限られています。

病気を治すことも、歯を治療することもできません。

でも、「食べない子が、もう一度何かを食べるきっかけになる牧草や野菜を作ること」はできます。

だから、うさぎ畑では「誰にでも人気の牧草」だけを考えるのではなく、食の好みが違ううさぎさんにも選択肢を届けられるよう、さまざまな牧草や野菜を育てています。

まとめ|うさぎの「食欲が落ちてきた」は、小さな変化を見逃さないで

うさぎの食欲が落ちてきたとき、まず大切なのは「好き嫌い」と決めつけないことです。

シニアになったこと、歯や口の状態、体調不良、季節の変化など、さまざまな理由が考えられます。

そして、病気などの可能性がある場合は、まず動物病院へ。

そのうえで、うさぎさんが今「食べられるもの」「食べたいもの」を探してあげてください。

チモシーだけにこだわらなくても、イタリアンライグラス、オーツヘイ、その他の牧草など、選択肢はあります。

「昔は食べたのに、最近食べなくなった」

「何をあげても食べてくれない」

「シニアになって食べる量が減ってきた」

そんなとき、飼い主さんだけで悩まないでください。

うさぎさんの「食べる」は、一羽一羽違います。

昨日食べなかったものを、今日は食べることだってあります。

私たちは、そんな小さな可能性を一緒に探していきたいと思っています。

うさぎさんの「食べたい」を、畑から。

食欲が落ちてきたうさぎさんのために、今日も一羽一羽の「食べる」を考えながら、牧草と野菜を育てています。

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