うさぎさんに美味しい牧草ばかり与え続けると?牧草の好き嫌いと健康を考えた選び方

「うちの子、美味しい牧草しか食べないんです」

うさぎさんの飼い主さんから、よく聞くお悩みです。

香りが強い牧草。

葉っぱが多い牧草。

柔らかくて食べやすい牧草。

うさぎさんが喜んで食べてくれる牧草を見つけると、飼い主さんもうれしくなりますよね。

「こんなに喜んで食べてくれるなら、これをずっとあげよう!」

そう思うのも当然です。

美味しい牧草を作るために頑張っている栽培農家の私が言うのも少し変ですが、「よく食べる牧草だけ」を与え続けることには、少し考えておきたいことがあります。

それは、うさぎさんが牧草の中でも、より香りがよく、柔らかく、葉が多くて食べやすい部分を選んで食べるようになることがあるということです。

そして、一度「好きなもの」だけを覚えてしまうと、茎が多く、硬く感じる牧草をますます食べなくなることがあります。

今回は、実際にうさぎ畑へ届いた飼い主さんの声も紹介しながら、美味しい牧草と健康的な牧草の付き合い方について考えてみたいと思います。

イタリアンライグラス牧草を食べるうさぎ

うさぎさんは「美味しい牧草」を選んで食べる

うさぎさんは、目の前にある牧草を何でも同じように食べるわけではありません。

香り。

柔らかさ。

葉の多さ。

茎の太さ。

食感。

こうした違いを感じながら、自分の好きな牧草を選んで食べています。

例えば、オーツヘイは好きだけれどチモシーはあまり食べない。

イタリアンライグラスは大好きだけれど、硬いチモシーは残す。

葉の多い部分ばかり食べて、茎が残っている。

こうした「牧草の好き嫌い」は、珍しいことではありません。

実際、うさぎ畑にも、

「チモシーは食べません。オーツヘイなら食べます」

という声が届いています。

この子の場合、牧草そのものが嫌いなのではありません。

「チモシーよりオーツヘイが好き」

ということなのです。

「美味しい牧草しか食べない」ことが問題になる場合

うさぎさんが喜んで食べてくれる牧草を見つけること自体は、とても良いことです。

特に、今まで牧草をほとんど食べなかった子が、ある牧草をきっかけに食べ始めたのであれば、それは大切な一歩です。

ただし、

「好きな牧草しか食べない」→「好きな牧草しか与えない」

という状態が長く続くと、別の牧草を食べなくなることがあります。

例えば、

「この牧草は食べるけれど、こっちは絶対に食べない」

「葉っぱがなくなると食べなくなる」

「茎だけ残している」

という状態です。

うさぎさんからすれば、

「目の前に美味しいものがあるのに、どうしてわざわざ硬いものを食べるの?」

ということなのかもしれません。

これは人間でも同じですよね。

毎日ケーキや好きなお菓子だけが目の前にあったら、野菜や味の薄い食べ物を後回しにしたくなるのと似ています。

牧草は「食べてくれること」がまず大切

ここで、非常に大切なことがあります。

私は、

「美味しい牧草を与えてはいけない」

と言いたいわけではありません。

むしろ、牧草を食べないうさぎさんにとっては、「この牧草なら食べてくれる」という牧草を見つけることが最優先になる場合があります。

うさぎ畑には、

「今まで牧草の食い付きが悪かった4ヶ月の子うさぎですが、サンプルを試したら凄く食べてくれました」

という声も届いています。

その後、本製品を注文され、

「変わらず凄く食べてくれています」

と喜んでいただきました。

これは、まさに「食べてくれる牧草を探すこと」の大切さを表しています。

牧草を全く食べない子に、

「健康のためだから硬いチモシーを食べなさい」

と言っても、うさぎさんには通じません。

まずは食べること。

そのうえで、食べられる牧草の幅を少しずつ広げていく。

この考え方が大切だと思っています。

「オーツヘイなら食べる」という子もいる

うさぎ畑には、

「チモシーは食べないけれど、オーツヘイなら食べる」

という相談もあります。

また、

「オーツヘイなら少し食べてくれている」

という声もありました。

さらに、別の飼い主さんからは、

「前回届けていただいたオーツヘイが青々としてパリパリの葉っぱでとても気に入り、すごい早さで完食してしまいました」

という声も届いています。

これだけ食べてくれると、飼い主さんとしては本当にうれしいですよね。

だからこそ、その牧草を取り上げる必要はありません。

むしろ、**「食べてくれる牧草を大切にしながら、次の牧草も探しておく」**ことをおすすめします。

「好きな牧草」を入口にする

例えば、オーツヘイが大好きな子なら、

オーツヘイ

別のイネ科牧草

という組み合わせから始めてみる。

イタリアンライグラスが好きなら、

イタリアンライグラス

チモシー

というようにしてみる。

実際に、

「うちのしろちゃんは大好きです。少し、一番刈りのチモシーを混ぜて食べてもらってます」

という飼い主さんもいらっしゃいます。

これは非常に参考になる方法です。

好きな牧草を完全にやめさせるのではなく、好きな牧草を「別の牧草を食べるきっかけ」にするのです。

「美味しい牧草だけ」ではなく「いろいろな牧草を知ってもらう」

牧草選びで私が大切だと思っているのが、

「第2候補、第3候補を作っておく」

ということです。

うさぎさんは、突然いつもの牧草を食べなくなることがあります。

年齢によって好みが変わることもあります。

歯の状態によって、食べやすい硬さが変わることもあります。

体調を崩した後に、今まで好きだった牧草を食べなくなることもあります。

実際に、もうすぐ11歳になるうさぎさんの飼い主さんから、

「ここ数年チモシーはほとんど食べなくなり、乾燥イタライをメインに食べていました」

という声がありました。

さらに、歯の状態によって食べられる牧草が変わり、

「その時々の歯の具合によって食べれるもの、食べにくいものがあるんだと思います」

とのことでした。

そこでいろいろな牧草を試し、ライ麦や大麦若葉など、食べてくれる牧草を探していました。

このように、牧草の「好き」は一生同じとは限りません。

8歳になって「1番刈り」から「2番刈り」へ

年齢とともに牧草の好みが変わることもあります。

SNSには、

「うちの子は8歳の爺さんうさは1番刈りが好きだったけど、年と共に食べ残しが多くなり2番刈りダブルプレスに落ち着きました!」

という飼い主さんの声もありました。

若い頃は硬めの牧草をバリバリ食べていたのに、年齢を重ねると柔らかい牧草を好むようになる。

こうした変化は珍しくありません。

だから、

「昔はこの牧草を食べていたから、今も同じものを食べるはず」

と決めつけないことも大切です。

その時々のうさぎさんの状態を見ながら、食べやすい牧草を探してあげましょう。

では、茎の多い牧草にはどんな意味がある?

牧草を見ると、

「葉っぱが多い牧草=美味しい」

「茎が多い牧草=あまり美味しくない」

と感じる飼い主さんも多いと思います。

確かに、うさぎさんによっては葉の多い牧草を好みます。

しかし、牧草の茎や繊維質の部分も、うさぎさんの食事にとって大切です。

うさぎさんは高繊維質の食事を必要とする動物です。

十分な繊維を含む牧草をしっかり噛んで食べることは、消化管の健康や歯を使うことにも関係しています。

だからこそ、

「美味しい部分だけを食べる」状態が続いているなら、一度食事全体を見直してみる

ことをおすすめします。

「茎を食べさせるために、好きな牧草を取り上げる」はおすすめしません

ここは、とても重要です。

「美味しい牧草ばかり食べるから、今日から硬いチモシーだけ!」

という方法は、牧草嫌いの子には逆効果になることがあります。

特に、もともと牧草をあまり食べない子の場合、

好きな牧草までなくなって、牧草そのものを食べなくなる

可能性があるからです。

「食物繊維を摂ってほしい」という飼い主さんの気持ちは、とてもよく分かります。

でも、うさぎさんにとっては、

「理想の牧草を食べること」より、「まず牧草をしっかり食べること」

が大切な場合があります。

だから、好きな牧草を活用しながら、少しずつ食べられる牧草の種類を増やしていく。

そんな方法をおすすめします。

こんな食べ方なら、一度見直してみましょう

次のような状態なら、牧草の与え方を考えてみてもよいでしょう。

・葉っぱだけを選んで食べる
・茎を大量に残す
・好きな牧草がなくなると牧草を食べない
・チモシーをほとんど食べない
・オーツヘイやイタライだけを大量に食べる
・以前より牧草の食べる量が減っている
・ペレットやおやつを優先して牧草を食べない

ただし、急に牧草を食べなくなった場合は、単なる好き嫌いと決めつけないでください。

歯のトラブルや体調不良などが原因で、牧草を食べられなくなっていることがあります。

うさぎさんの「食べない」は、好き嫌いだけではない

特にシニアうさぎさんでは、

「硬い牧草を食べなくなった」

「茎を残すようになった」

「柔らかい牧草ばかり食べる」

という変化が出ることがあります。

歯の状態によって食べやすさが変わることもあります。

実際、先ほど紹介した11歳のうさぎさんも、歯の処置後に食べられる牧草の種類が変化していました。

そのため、

「美味しい牧草に甘えているだけ」

と決めつけるのではなく、

「なぜ、この牧草は食べられるのだろう?」

と考えてみてください。

美味しい牧草を「健康の敵」にしない

私は牧草を作る農家として、うさぎさんが喜んで食べてくれる牧草を作りたいと思っています。

だから、

「美味しい牧草は食べさせないほうがいい」

とは思いません。

むしろ、

食べない子に食べてもらうための大切な選択肢

だと思っています。

ただし、その牧草だけに依存するのではなく、

「この子はイタライが好き」

「この子はオーツヘイが好き」

「この子は柔らかいチモシーが好き」

という好みを理解したうえで、ほかの牧草も少しずつ経験させてあげる。

それが、牧草選びの理想だと思います。

うさぎさんのために「第2の牧草」を探しておこう

おすすめしたいのは、元気なうちから、

「この子が食べる牧草を2~3種類知っておく」

ことです。

例えば、

第1候補:チモシー
第2候補:イタリアンライグラス
第3候補:オーツヘイ

というように。

もちろん、順番はその子によって違います。

チモシーが一番好きな子もいれば、イタライが一番好きな子もいます。

「チモシーを食べないからダメ」でもありません。

大切なのは、その子がしっかり食べてくれる牧草を中心にしながら、選択肢を増やしておくことです。

牧草選びは「正解探し」ではなく「その子探し」

うさぎ畑には、たくさんの牧草について飼い主さんから声が届きます。

「これなら食べました」

「今まで食べなかったのに、これは食べます」

「イタライを混ぜるとチモシーも食べます」

「年齢とともに好みが変わりました」

「歯の治療後は食べられる牧草が変わりました」

こうした声を聞くたびに思います。

うさぎさんは、本当に一羽一羽違う。

だから、「この牧草が一番健康的だから、全員これを食べるべき」という考え方だけでは、うまくいかないことがあります。

その子の年齢。

歯の状態。

体調。

食べる量。

好き嫌い。

こうしたことを見ながら、その子に合った牧草を探していくことが大切です。

まとめ|「美味しい牧草」と「健康的な牧草」を上手に付き合おう

美味しい牧草を食べることは、決して悪いことではありません。

牧草を食べないうさぎさんにとっては、「食べてくれる牧草」が健康を支える入口になることもあります。

一方で、好きな牧草ばかりを与え続けることで、ほかの牧草を食べなくなってしまうこともあります。

そこで、

好きな牧草を取り上げるのではなく、好きな牧草を入口にして、食べられる牧草の幅を広げていく。

これがおすすめです。

例えば、

・好きな牧草にチモシーを少量混ぜる
・イタリアンライグラスから別のイネ科牧草へ広げる
・オーツヘイをきっかけに別の牧草も試す
・元気なうちから2~3種類の牧草を経験させる
・年齢や歯の状態に合わせて牧草を見直す

などです。

そして、急に牧草を食べなくなった場合は、好き嫌いではなく、歯や体調の問題がないか確認することも忘れないでください。

うさぎさんの健康を守るために大切なのは、「美味しいか、まずいか」だけではありません。

「どれくらい食べているか」

「どんな部分を食べているか」

「以前と比べて変化していないか」

を毎日見てあげることです。

うさぎ畑オジマから

美味しい牧草を作っている農家の私が言うのも、本当に変な話です。

でも、うさぎさんには、

「美味しいものだけを食べてほしい」のではなく、「美味しく食べながら、健康でいてほしい」

と思っています。

だから、牧草を食べない子には、まず「食べてくれる牧草」を探してほしい。

そして、食べてくれるようになったら、そこから少しずつ選択肢を増やしてほしい。

イタリアンライグラスでもいい。

オーツヘイでもいい。

チモシーでもいい。

その子が食べてくれる牧草を見つけて、そこから「この子の牧草習慣」を作っていきましょう。

美味しく食べることと、健康でいること。

その両方を大切にできる牧草選びを、一緒に考えていきたいと思っています。

牧草試供品サンプル無料プレゼント