食いつき良い牧草と、健康に良い牧草は違う?|うさぎの牧草選びで大切なこと

「うちの子、牧草は食べるけど、柔らかいところばかり……」

「葉っぱは食べるのに、硬い茎を残してしまう」

「食いつきの良い牧草を選びたいけれど、健康のためには硬いチモシーを食べさせたほうがいいの?」

うさぎさんと暮らしていると、こんな悩みを持つことがあります。

乾燥牧草を見ると、葉っぱが多く、青々とした緑色で、香りの強い牧草はとてもおいしそうに感じます。

実際、香りの良い牧草は、うさぎさんの食いつきが良いことがあります。

一方で、茎が多く、白っぽく硬い牧草は、葉の多い牧草と比べると、食べる量が少なくなる子もいます。

では、

「よく食べる牧草」と「健康のために良い牧草」は違うのでしょうか?

今回は、うさぎ畑に実際に届いた飼い主さんの声を紹介しながら、うさぎさんの牧草選びについて考えてみます。

牧草を食べるうさぎ

「食いつきが良い牧草=健康に良い牧草」ではありません

まず最初にお伝えしたいのは、

食いつきの良さだけで、その牧草が健康に良いかどうかを判断することはできない

ということです。

牧草には、チモシー、イタリアンライグラス、オーツヘイ、ウィートヘイなど、さまざまな種類があります。

同じチモシーでも、葉が多いもの、茎が多いもの、柔らかいもの、硬いものなど、かなり違いがあります。

そして、うさぎさんによって好みもまったく違います。

実際にうさぎ畑へ届いた声でも、

「4歳のピーターは、どんな固いチモシーも喜んで食べますが、6歳のグレは、柔らかいチモシーしか食べません」

という飼い主さんがいました。

同じ家庭で暮らす2羽でも、これほど違います。

「硬い牧草だから食べない」

「柔らかい牧草だから健康に悪い」

と単純に考えることはできません。

葉が多い牧草は、なぜ食いつきが良いの?

牧草を袋から出したとき、葉っぱが多くて青々としている牧草は、とても良い香りがすることがあります。

うさぎさんは匂いにも敏感です。

そのため、香りの良い牧草や葉の多い牧草を好んで食べる子がいます。

実際、

「うさぎ畑さんのは見るからに葉が青々していて」

という声や、

「色も香りも抜群で、飛びついて食べています」

という声も届いています。

また、

「新刈りになったまるごと乾燥オーツヘイ……チモシーより食べていました!パリッとした葉の部分が多く、うちのうさぎ好み」

という飼い主さんもいました。

このように、「葉が多い」「香りが良い」という特徴が、食欲のきっかけになることはあります。

特に、牧草を食べる量そのものが少なくなっているうさぎさんの場合、まず「食べてくれる牧草」を探すことはとても大切です。

では、茎が多い牧草はどうなの?

では、茎が多く、硬い牧草はどうでしょうか。

茎の部分には繊維が多く含まれています。

うさぎさんにとって牧草は、単なる「おやつ」ではなく、毎日の食事として大切な存在です。

そのため、硬い牧草をしっかり食べられるうさぎさんであれば、硬い茎を含む牧草をたっぷり食べてもらうことは、牧草選びのひとつの理想形と言えるでしょう。

実際に、

「うちの娘は、逆に一番刈りの茎の硬い部分しか絶対食べない。穂先が大嫌い」

という、とても個性的なうさぎさんの声もありました。

つまり、硬い牧草が嫌われるとは限りません。

硬い茎が大好きで、バリバリ食べるうさぎさんもいます。

こういう子なら、飼い主さんとしても安心ですよね。

問題は「硬い牧草を食べない子」です

一方で、

「硬い牧草を置いているのに、食べてくれない」

という子もたくさんいます。

特に、もともと牧草の好みが強いうさぎさんや、高齢になったうさぎさん、歯の状態によって硬いものを食べにくくなったうさぎさんでは、硬い牧草を残すことがあります。

Threadsには、

「最近高齢になってから、茎食べなくなりました。今は、イタライを食べてます」

という飼い主さんの声もありました。

また、

「朝と夜に入れ替えしてるのですが硬いとこが多かったりで半分以上は捨てたりしてます」

という声もあります。

飼い主さんとしては、

「せっかく買った牧草なのに、硬いところばかり残している……」

と悩みますよね。

でも、ここで大切なのは、「残すからダメ」と考えるのではなく、なぜ残しているのかを考えることです。

単純な好みなのか。

硬くて食べにくいのか。

歯に問題があるのか。

体調が悪いのか。

年齢による変化なのか。

そこを考える必要があります。

「健康のために硬い牧草を食べて!」だけでは解決しない

牧草を食べない子の飼い主さんから、よく聞くのが、

「チモシーを食べてほしい」

という言葉です。

チモシーはうさぎさんの主食牧草として広く利用されています。

だからこそ、

「チモシーを食べない=何とかしてチモシーを食べさせなければ」

と考えてしまいます。

でも、うさぎさんがチモシーを食べないとき、別のイネ科牧草なら食べることがあります。

実際、

「うちの子はチモシーが嫌いで食べないのでオーツヘイ与えてます」

という声があります。

また、

「その中で二人とも食べてくれるのがイタリアンライグラスです」

という飼い主さんもいました。

「チモシーしか牧草ではない」と考えず、イタリアンライグラス、オーツヘイ、ウィートヘイなど、いろいろな牧草を選択肢に入れてみることも大切です。

「好きな牧草」と「食べてほしい牧草」を混ぜてみる

どうしても硬い牧草を食べてほしい場合には、好きな牧草と組み合わせる方法もあります。

例えば、

よく食べる牧草+食べてほしい牧草

という組み合わせです。

実際に、

「チモシーをあまり食べないのですが、イタライはよく食べて、特にたっぷりファイバーは乾燥イタライより食いつきもよく、うんちも大きくたくさん出してくれます」

という声がありました。

また、

「今は、イタリアンライグラスをチモシーに混ぜて食べさせたり、オーツヘイ食べたりです」

という飼い主さんもいます。

さらに、

「牧草の中にオーツヘイを数本入れておき、オーツヘイを食べる流れで牧草も食べています」

という工夫をしている方もいました。

もちろん、すべてのうさぎさんに同じ方法が通用するわけではありません。

でも、「好きな牧草を入口にして、ほかの牧草にも興味を持ってもらう」という考え方は、牧草を食べない子と向き合うときのひとつの方法です。

高齢うさぎは「食べられる牧草」を優先することも

特に気をつけたいのが、高齢のうさぎさんです。

若い頃には硬い一番刈りチモシーをバリバリ食べていたのに、年齢を重ねると硬い茎を残すようになることがあります。

実際に、

「シニアから硬いのは食べなくなり、今は1番刈りと2番刈りを混ぜて与えています」

という声もありました。

また、高齢のうさぎさんでは歯のトラブルが食べ方に影響している場合もあります。

「硬い牧草を食べさせること」だけに目を向けるのではなく、

今、この子が無理なく食べられる牧草は何なのか

を考えてあげることも大切です。

もし急に牧草を食べなくなった、ペレットや野菜まで食べなくなった、うんちが明らかに減ったなどの変化があれば、単なる好き嫌いと考えず、動物病院に相談してください。

「よく食べる」ことも、牧草選びでは大切です

「健康のために硬い牧草を食べてほしい」

これは飼い主さんなら誰でも思うことだと思います。

でも、

硬い牧草を置いているけれど、ほとんど食べない。

そんな状態が続くよりも、その子が食べてくれる牧草を見つけることも大切です。

うさぎ畑には、

「チモシー食べないけどオーツヘイ食べる子多い」

「チモシーにこだわらず、いろいろな牧草食べてほしい」

という声も届いています。

牧草の種類を変えることで、食べる量が増える子もいます。

一方で、別の牧草に変えても食べない子もいます。

だからこそ、「この牧草が一番」と決めつけるのではなく、その子の反応を見ながら探していくことが大切なのだと思います。

牧草選びに「絶対の正解」はありません

食いつきの良い牧草と、繊維をしっかり摂れる牧草。

葉の多い牧草と、茎の多い牧草。

柔らかい牧草と、硬い牧草。

これらを単純に、

「こちらが健康に良い」

「こちらは健康に悪い」

と分けることはできません。

うさぎさんによって、食べる量も好みも、歯の状態も、年齢も違うからです。

若いうちは硬いチモシーをたくさん食べていた子が、高齢になって柔らかい牧草を好むようになることもあります。

逆に、若いうちから硬い茎が大好きな子もいます。

だからこそ、牧草選びで一番大切にしたいのは、

「その子が今、しっかり食べられているか」

ということ。

そして、できる範囲でいろいろな牧草を試しながら、その子に合った牧草を探してあげることです。

「チモシーを食べない」

「硬い茎を残す」

「葉っぱしか食べない」

そんなときも、すぐに「この子は牧草嫌い」と決めつけなくて大丈夫です。

もしかすると、まだその子に合う牧草に出会っていないだけかもしれません。

うさぎ畑には、今日も全国の飼い主さんから、そんな「うちの子の牧草の悩み」が届いています。

私たちも、いろいろな牧草を育て、乾燥させ、実際に食べてくれたという声を聞きながら、うさぎさん一羽一羽に合った牧草を探すお手伝いができればと思っています。

牧草を食べない。

硬いところを残してしまう。

今まで好きだった牧草を食べなくなった。

そんなときは、「健康のためにこれを食べさせなければ」と一度決めつけるのではなく、

「この子が喜んで食べてくれる牧草は何だろう?」

と考えてみてください。

その小さな「食べた!」が、牧草選びの大切なヒントになるかもしれません。

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