うさぎ牧草の水分量について

うさぎ用牧草の中で、乾燥工程を経た、いわゆる干し草には、水分がほとんど含まれていません。もし、水分が残っていたら、微生物が繁殖し、腐敗してしまいます。

腐敗するのは、微生物が増殖することが原因ですが、微生物が増殖するには適度な温度や栄養素のほかに、適度菜水分量が必要です。微生物の生育は、水分量の減少とととも阻害され、水分が一定量以下になると完全にストップします。そのため、うさぎ牧草に限らず食べ物全般ですが、腐敗を防ぎ日持ちをよくするために、乾燥という手法が古来から用いられてきました。

では、生の牧草にはどのぐらいの水分が含まれているのでしょうか?日本標準飼料成分表(2009)によると、チモシー1番草・出穂期で、水分は79.9%となっています。ということは、生の牧草に含まれているのはほとんどが水分ということになります。

実際、うさぎさんが生牧草を食べるところを見ていると、あまり水を飲みません。生牧草に多量の水分が含まれているため、喉が渇かないのかもしれません。乾燥牧草を食べるうさぎさんが頻繁に水を飲むのとは対照的です。

生牧草は、乾燥牧草と比べうさぎさんの食いつきが良い反面、水分量が多くうんちがゆるくなりやすい可能性があります。うさぎさんが下痢をしないようであれば、たくさん食べさせても大丈夫です。うさぎさんのうんちの状態を確認しながら与えてあげてくださいね。